見せ牌とコシ牌、ルールとマナー
最近、仕事で手順書を作成することがある。
僕が務めている会社でも、まだまだ不足があり、
それぞれの部署の担当が随時作成している。
会社組織では規則、規程や手順書など、
ルールを作成することが重要だ。
そうでないと現場の仕事がまわらない。
それらを随時作成し、
実務にあわせて常に見直していくことが求められる。
そもそも「何を定め、何を定めないか」
の取捨選択も考えなければいけない。
マナーやモラルの範疇になるものや、
決めることでむしろ現場の業務が
うまくいかなくなるもの。
そういうものは、定めない方がいい
定めるにしても、どこまでを想定し
どこまでを表現するか、
その作業には神経を使う。
作ったものに隙があると、
「これじゃ業務がまわらない」
「こういう場合はどうなるの?」攻撃が全社から来る。
自分が現場にいる時は
「やりづらいルールにしやがって」
「なぜこんなわかりづらい表現なのか」
などと思っていたが、いざ自分が作る側になると
ルール作りの難しさを感じ苦労している。
そんな中、久しぶりにフリー雀荘(ロッソ)に行った。
ロッソには一度しか行ったことがなく
ルールを忘れていたので、
待っている時間にルール表を確認した。
A4の1枚。表にルール表、裏にマナー表。
マナー表の中に、こんな項目があった。
・見せ牌、コシ牌などの規定はありません。
不注意や止まってしまった牌であがっても問題ありません。
見せ牌、コシ牌の概念はないものと思ってください。
「見せ牌、コシ牌の概念はない」とはっきりとしている。
このような表現をしている店は少数派なのではないか。
僕は、これは凄くいいと思った。
見せ牌、コシ牌のルールがある場合、
一般的にはそれらの牌は「チェック」され、
1.現物では和了できない
2.そこをまたぐ牌で和了できない
3.その色(ピンズならピンズすべて)で和了できない
というペナルティが課される。
1,2,3のどれになるかは店によって違う(多いのは1だろうか)。
この場合、次の疑問が出てくるだろう
・見せ牌はどの程度見せてしまったら言うべきなのか
・コシ牌は何秒止まったらコシ牌になるのか
・指摘した場合はありだがそうでない場合はどうするのか
・見せ牌やコシ牌が発生した場合、本人が申告するのか同卓者が指摘するのか
このように、ルールにすると「こういうケースはどうするの?」
という場合わけが必要になる。
これらすべてを明確に決めることは困難な作業だ。
仮に決めたとしても、客にきちんと把握してもらうことは可能なのか。
複雑なルールは、トラブルのもとになりがちだ。
そもそも、見せ牌やコシ牌は、
ルールで定めるべきものだろうか。
見せ牌もコシ牌も、本来は発生しないものであり、
やむなく発生した場合はノイズとして捉えれば良い。
「意図的にする客がいたらどうする?」と考える人もいるかもしれないが、
それはモラルやマナーの範疇であり、
店が管理・ジャッジしていくべき問題だと思う。
ロッソがルール表に記載せずにマナー表に書いているのは、
おそらく同じように考えているからではないか。
(そもそも「概念が無い」のだから
本来は一切記載しなくても良いのだろうが、
わかりやすいようにあえて記載しているのだろう)
ロッソのルール・マナー表は、この項目に限らず全般的にシンプルで、
そのシンプルさが意図的に設計されていることが伝わってきた。
僕にとっては、このような店の姿勢(ポリシー)も
雀荘を選ぶにあたって大きな要素だ。
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